こんにちは、川原健一です。
先日、水泳の池江璃花子選手が退院されましたね。
これは明るいニュースでした。
彼女は今年の2月に急性リンパ性白血病との診断を受け、闘病生活をされていました。
2019年12月、化学療法である抗がん剤治療を終え、退院されたことをメディアに発表されています。
これからは経過観察となり、定期的に通院されることが考えられます。
一昔前は不治の病の代名詞であった「白血病」。
現在は医学の発展にともない、根治する病だと言われています。
芸能人の方でも、根治して社会復帰を果たしている方が多くいらっしゃいますね。
今回は白血病について色々調べてみたので、自分なりにまとめておきたいと思います。
詳しくは、参考サイトのURLを最後に掲載していますので、そちらをご覧ください。
白血病とは?
白血病とはいわば血液の癌。
全身疾患なので、放っておくと全身に癌細胞が広がり、やがて死に至ります。
この白血球が異常に増加し、癌化した状態が「白血病」なのです。
根治に導く治療法
白血病においては、主に以下のような段階で治療スケジュールが組まれます。
①寛解導入療法
第一回目の抗がん剤を1週間ほど投与します。
抗がん剤投与により、悪い細胞だけでなく、いい細胞も一旦死滅します。
このとき体内の細胞がゼロになるため、前述の赤血球や良質な白血球なども一旦カラになるんですね。
そのため輸血もあわせて行います。
白血球がなければもちろん、細菌やウイルスにすぐ感染してしまいます。
そのため、患者は「無菌室」と呼ばれる部屋に移動するか、それに準じた機械をベッド周りにつけて菌の侵入を徹底的に防ぎます。
無菌室はよくドラマなどでも見かけますね。
カラになった白血球は、その後増加します。
そのころ骨髄穿刺を行い、白血球の悪い細胞が一緒にあがってきていなければ、その状態を「寛解」と呼びます。
②地固め療法
寛解状態と判断されたら、再度抗がん剤治療を行います。
このことを「地固め療法」と呼び、化学療法自体は大体4クールほど行います。
なお、寛解状態から地固めまでの期間、患者の状態がよければ外出・外泊許可などもおります。
③移植(池江璃花子選手が行った移植法とは?)
これは、ドナーの造血幹細胞を静脈から投与する移植方法です。
ドナーの細胞生着が確認され、状態が落ち着いたら退院できることがあります。
移植に関しては、上記以外にもメジャーな方法が沢山あります。
しかし身内でもHLAが一致する可能性は決して高くありません。(兄弟姉妹が一致する可能性が最も高く、両親が一致する可能性は非常に低いです)
他人のHLAが一致する可能性は、身内のそれよりもっと低くなります。
なので骨髄バンクへの登録を大々的に呼びかけているわけですね。
終わりに:川原健一のひとこと
最近では医学も発展し、HLAが一致しないドナーからの移植を行っている医療機関も存在します。
専門的な治療になるケースが多く、移植を行う時期も非常に大切です。
白血病患者ご本人やご家族の方は、納得のいく治療法をご自身の意思で決定しなければなりません。
万一発症してしまったら、お医者さんの話を納得のいくまで聞き、治療に踏み切ることが大切だと思います。
最高に幸せな毎日が訪れることを信じて…。
(参考記事)
池江璃花子オフィシャルサイト
造血幹細胞移植の治療の流れ
化学療法とは
化学療法
HLA不一致血縁ドナーからの同種造血幹細胞移植療法